退職する時は「立つ鳥跡を濁さず」精神。人に迷惑をかけないよう、仕事も机も整理してからキチンとするものと思っていました。
ところが「報告なし当日退職」を2回経験。退職の方法はひとつではない!と実感しているところです。辞めたいと思った時は、いつでも退職できるように準備をしておくと心身が楽になります。
目次
いつでも「今日」辞めるための準備をしておく
会社に長く勤務していたり、忙しかったりすると、会社のモノと私物が混在しがちです。
そうなると物理的なモノだけで済まず、プライベートな心の中にまで会社の情報が入り込んでしまいます。会社で起こった嫌な情報が、いつまでも頭の中で回ってしまうという悪循環。
回避するには、キチンと線引きをして退職準備をしておく。
忙しいのなら、1日5分でも10分でも良いです。心身壊して動けないなどの緊急性が無い場合、まずは会社のモノと私物を区別する事から始めてみてください。
「いつでも辞められる状況」を整えておくと、精神的にも余裕が生まれるのでオススメです。
私が経験して、役立ったのは以下6つ。
- 仕事の進捗が誰にでも分かるようにしておく
- 会社の道具と私物を徹底的に整理
- 会社PCから私用データは完全に削除
- 退職したくなる辛い出来事は記録して自宅に持ち帰る
- 場合により勤怠記録を印刷
- お世話になった方へ日頃から感謝しておく
これらについて、詳しく説明します。
仕事の進捗が誰にでも分かるようにしておく
会社で仕事をする時、PDCAやOODA(※)で進めていく事になりますね。
チームで進めている場合、何がどこまで出来ているのか、何が滞っているのか、いつでも誰でも分かる仕組みになっているのが理想。ネット環境が整っていて、独自のソフトがあれば良いですが、実際はまだ整っていない職場も多いはず。
私が勤めていた会社は、紙ベースで進めている事が多かったので、100均でボックスを3つ作り、机に並べました。
「作業中」「保留」「完了」の3つです。
それぞれ、作業ごとにクリアファイルや薄いバインダーを入れて仕分け。これでいつ体調不良になって長期休暇を取っても、迷惑をかける心配が減りました。
作業が溜まっている時は、トップページに箇条書きにしてチェックしていく。
保留ボックスは、相手がある事や納期が迫っている場合があるので、空になるように日々チェックします。
これらがデータ化され、ネットワークで繋がれば簡単なんですが、紙は紙の良さもあります。PCに不慣れな年配上司にも分かりやすくなります。
会社の道具と私物を徹底的に整理
自分の使い慣れたモノは、仕事のやる気や癒しにも繋がりますよね。でも、私物はゼロに近い事が理想です。会社は自宅ではなく、仕事をするために身を置いている場所。
そんな時は、私物を1か所にまとめておく。いつでも席替えが出来るようなイメージで、不要なモノを処分していきましょう。
私の場合、デスクには先ほど紹介した3つの「作業中」「保留」「完了」ボックス、関連する仕事ファイルのみ。ペン立ては埃が溜まるし、知らないうちに中身が変わったりする(誰かが借りていく、増えていく)ので置きません。
私の場合、私物は「ペンケース1つ、コップ、はおりもの、ひざ掛け、お土産・珈琲類」でした。ペンケースとコップ以外の私物は1か所の引き出しに収納し、紙袋を畳んで添えておきました。いつでも、私物を紙袋にまとめて退職できるように。
過去の武勇伝的な仕事、問題解決のために収集した資料やメモなどは、隙間時間にまとめて共用場所(収納すべき場所)へ。放置しておくと忘れ去られ、同じようなトラブルが起こった時に何の役にも立たなくなってしまいます。
会社のためにもなりませんし、自分の心身をスッキリさせるに片付けます。
会社PCから私用データは完全に削除
会社から支給されているPCに、個人的な情報や画像が残っていませんか。メールのやり取り、ロックをかけているフォルダーもチェックです。
本来セキュリティ上、仕事に関係ない画像や情報は使えないはずです。もし、自分が突然退職する事になり、PC内を他の誰かがチェックするかもしれません。
見られて困るものは消しましょう。
PC内ゴミ箱、こっそり作った私用フォルダ、キャッシュ消去も忘れずに。
これは、自分を守るため。プライベートを見られて「恥ずかしい」という問題だけではありません。パワハラ、セクハラ、モラハラに合った時に、どんな態度で仕事をしていたか、評価を下げられないためでもあります。
実は、私が派遣社員だったとき、後輩が別オーダーのデータをインストールした形跡がある事が分かり、大問題になりました。本人は仕事の能率を上げようとしただけですが、会社のトップが謝罪するはめに。
会社のPCは、いつ丸見えになるか分かりません。日頃から整理しておきましょう。
退職したくなる辛い出来事は記録して自宅に持ち帰る
どんなに辛い出来事があっても、記録が無ければ「甘え」「受け方の問題」「豆腐メンタルなだけ」などと流されてしまいます。
第三者に分かってもらうためには「証拠」が必要です。
箇条書きで良いので「いつ・誰が・どんな時・どう話したか」を記録しておきます。会社のPCに残さず、個人的なノートやA4用紙を使います。毎日カバンに入れて持ち帰ってください。
- 感情を入れずに事実を淡々と記録
- 第三者の意見を入れて書いておく
- 追い込まれた文面の書類やメールは印刷して持ち帰る
といった感じで進めます。
会社の情報が入ってしまうので、くれぐれもバレないように。私がパワハラに合ったときには、一見ボールペンのように見える「ペン型ボイスレコーダー」を使いました。
実はこれ、自分の身を守ってくれる情報なのです。
自己都合退職すると、ハローワークで支給される「失業給付金」は数か月先になりますね。でも、会社で退職に追い込まれる出来事があったと認められると、早く支給される場合があります(100%ではない)。
その他「労働厚生省の総合労働相談コーナー(※)」を利用する時にも役立ちます。
場合により勤怠記録を印刷
先程のハローワーク、労働厚生省での証拠の1つとして、退職直近の休暇の取り方もあります。
例えば、休暇を取って何度も心療内科へ通っていた場合。「自律神経失調症」「うつ」として通院している場合、勤怠記録と通院記録を保存しておきましょう。
人に何かを伝える手段として、感情で訴えるよりも分かりやすくなりますね。次のステップへ上がるために残します。
お世話になった方へ日頃から感謝しておく
私は突然に辞めてしまったので、挨拶できず後悔しています。でも冷静に考えたら、お礼を伝えたいのは自己満足のためかもしれません。
日頃から感謝の気持ちを伝えていたら、突然に辞めても分かってくれるはずです。
それはちょっと困る!会社を辞めてもお付き合いしたい!という方がいたら、連絡先をこっそり持ち帰りましょう。
大きな声じゃ言えない事ですけど・・・落ち着いたら連絡出来ますからね。
まとめ
今回は、私が経験した「辞めるための準備」について記事にしました。
本当は「おめでとう!おつかれさま!」と声をかけられ、きちんと退職する方が良いですよね。だけど、世の中にはマニュアル通りにいかないことが突然ふってきます。
私の場合、身の危険を感じて夜中に事務所へ行き、身辺整理と引き継ぎを残して去ったケース、パワハラを受けて心身壊し(大声を聞くと震える、腸に穴が開いて歩けなくなったなど)で、当日退職になりました。
突然に辞めてしまう事になっても、次に繋がればOK。糧にして前に進むのです。
そのためにも、私物は極力少なく。辛くてやめた時でも、証拠になるようなモノをまとめておきましょう。
私が実際に経験して、役立ったのは以下6つ。
- 仕事の進捗が誰にでも分かるようにしておく
- 会社の道具と私物を徹底的に整理
- 会社PCから私用データは完全に削除
- 退職したくなる辛い出来事は記録して自宅に持ち帰る
- 場合により勤怠記録を印刷
- お世話になった方へ日頃から感謝しておく
身体を壊してまで会社にいる必要はありません。
何のための仕事でしょうか。今の会社を辞めてしまったら収入が減るとか、人間関係が壊れるとか思う必要もありません。
世の中、見方を変えれば働く場所は必ずどこかにあります。そのアンテナをキャッチできるよう、上を向いて心を柔らかくしておく事の方が大事。
そのためには、まず心身を整理しておきましょう。
自分で「辞めます!」と言えない状況な場合(私もそうでした)専門機関を利用するのも手です。コロナウイルスを理由に利用される方が急増したそうです。
辛い思いをしただけ、人にやさしくなれます。生きていく上で無駄がない経験だったと私は思っています。譲れない何かを持って働きたいですね。
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